ウイグル族が強制収容を証言「満足な食事ない」 ウルムチ暴動10年 東京で集会
情報源 https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190706-00000058-mai-int&fbclid=IwAR1pavLkg7F716io89Vwn0jlA7ngv_4sZZpKgcNlA8-CvIKe0lDEpNFl29E
中国新疆ウイグル自治区でトルコ系少数派のウイグル族に対する人権侵害が指摘されている問題で、家族や親戚が中国当局によって施設に強制収容された体験を持つ在日ウイグル族の証言集会が6日、東京都内で開かれた。
集会では冒頭、2015~18年に3回強制収容された体験を持つというメヒルグル・トゥルスンさん(29)が、米国で収録されたビデオ映像で「食事も満足に与えられず、質問に答えられないと殴られ、重度の精神病を患った」と収容の悲惨な実情を訴えた。
トゥルスンさんは、エジプト留学中にウイグル族男性と結婚し三つ子を出産。帰国した際に拘束され、仮釈放された時には子供のうち1人が亡くなっていた。子供がエジプト国籍のため、エジプト政府の協力で救出され、現在は米国で暮らしている。
また詩人と作家の兄2人が強制収容されているイスマエル・アブドゥルハシドさん(36)は、中国当局が施設を職業訓練などのための再教育施設と説明していることについて、「兄は頭がよく、今更職業訓練や教育など必要のない人」と主張。「私たちはウイグル族というだけで迫害に遭っている」と指摘した。
集会後の記者会見では、在日ウイグル族が強制収容への恐れから故郷に戻れないつらさを訴え、日本に定住するに当たって難民認定を柔軟にしてほしいなどの日本政府への要望も出た。
集会は、漢族とウイグル族が衝突し197人が死亡した09年の「ウルムチ暴動」から5日で10年となったのを機に、明治大現代中国研究所などが開いた。【石山絵歩】