メスト・エジル(Mesut Özil)選手、 数千万のフォロワーのある個人SNSでウイグル人(東トルキスタン)弾圧への沈黙を批判

ウイグルタイムズ 12月15日投稿

Boran;チェック:Yasin

メスト・エジル(Mesut Özil、31歳)、ドイツ出身のサッカー選手、元ドイツ代表。ドイツのブレーメンFCからスペインのレアル・マドリードFCを経て、現在、英イングランド・プレミアリーグのアーセナルFCで活躍中。

12月13日、メスト・エジル氏がそれぞれ2千百万、2千5百万及び3千万のフォロワーがある自身のインスタグラム、ツイッター及びフェイスブックで、ウイグル(東トルキスタン)で起きている恐ろしい人権弾圧についてメッセージを投稿し、中国によるイスラム教徒への迫害に対し、イスラム圏の国々の沈黙を非難した。エジル氏はトルコ系移民の3世であり、自身もイスラム教徒である。

メッセージの内容は以下の通りである(トルコ語)。

                         

日本語

ああ、東トルキスタン!

世界中のすべてのイスラム教徒の深い傷

迫害や弾圧に立ち向かう勇敢なコミュニティ

信仰を暴力で放棄させようとしている迫害者に勇敢に抵抗する信仰者達…

クルアーンは燃やされた

モスクは取り壊された

イスラム学校は違法となった

宗教学者は次々と虐殺されている

ほとんどの男性は強制収容所に捕らえられている

代わりに、中国人男性が彼らの家で生活している

聖なるイスラム教徒の女性達は中国人男性との結婚を余儀なくされている

それにもかかわらず、

ムハンマドの信者(イスラム教徒)は沈黙している

彼らの口は重い

迫害されているイスラム教徒は、支援を得られていない

傍観者は加害者と同じであることを、彼らは知らないのか

 

預言者の追随者アリーはかつて言った:

「残虐行為を止めることができないなら、少なくとも残虐行為が存在することを世界に知らせる義務がある!」

欧米のメディアや国でさえ、そこで何が起こっているのか、長い間報道してきた

それに対し、なぜイスラム教徒の国とメディアは沈黙し続けるのか

彼らは、そのような悪に直面して「中立」を選ぶことが恥ずべき行為であることを知らないのか

何年も後に、その地域の仲間達を最も悲しませるのは、加害者の残虐行為ではなく、膨大な数のイスラム教徒の沈黙であることを、彼らは知らないのか

ああ、アッラー!東トルキスタンの兄弟姉妹を助けてください…

アッラーが完全な計画者であることは間違いありません

メスト・エジル

英語、中国語

ウイグル(東トルキスタン)で何が起きているのかメスト・エジル氏は中国でも多くのファンがおり、この行動は中国とのビジネスが全滅することを覚悟した投稿である。彼の勇気が感動を呼び、世界中で#Stand with Ozil #Stand with humanity活動が始まった。

人権団体や識者らによれば、東トルキスタン”新疆ウイグル自治区”で少なくとも100万人(専門家によれば三百万〜四百万人との推測もある)のウイグル人やカザフ人が強制収容所に入れられているという。中国政府は当初は収容施設の存在を否定していたが、数多くの証拠の前で、現在はその収容施設を「再教育センター」であると主張するようになった。ウイグルで行われている非人道的な弾圧について、欧米は大きく動き始め、メディアで多く報道されている。また、ウイグル人に対する人権侵害を巡り、アメリカ下院本会議は12月3日、中国政府当局者に制裁を科すウイグル人権法案を賛成406、反対1、の圧倒的多数で可決した(リンク:https://jp.uighurtimes.com/?p=452)。

一方、ウイグル人と同じイスラム教徒の国々は、マレーシアやインドネシアを除き、沈黙を続けている。メスト・エジル氏はこれに対し、メッセージにあるように、「残虐行為を止めることができないなら、少なくとも残虐行為が存在することを世界に知らせる義務がある!」と、強く非難した。

エジル氏の投稿は中国に大きな波紋を生み出しており、中国国営中央テレビ(CCTV)は16日(イギリス時間15日)に放送予定だった、アーセナルvsマンチェスターシティの試合中継を別の試合に差し替えた。アーセナルFCも中国国内の反発を受け、エジル氏の投稿について、「エジル個人の観点であり、アーセナルは政治には関わらない原則を堅持する」との声明を発表した。

メスト・エジル氏の勇敢な行動に、全世界のウイグル人は様々な形で感謝の気持ちを表した。ウイグルタイムズも21世紀の今起きている、恐ろしい人権弾圧の実態を世界に知らせてくれたメスト・エジル氏に深く感謝する。

以上